「期待に応えなきゃ」という強迫観念が私を潰す

この間の本を読んでから、自分の内面やコミュニケーションについて考える時間が増えています。

 

 

私がコミュニケーションを苦手としている理由を考えていて、気がついたことがありました。
私だけでなく、人間関係に悩みを持っている方にも当てはまることかもしれません。

 

「相手の期待に応えなきゃ」という強迫観念を、心の底に持っていませんか…?

 

アパレルショップが苦手

私は洋服屋さんがすごく苦手です。

厳密には、店員さんの接客が苦手です。

きっと内向型あるあるですよね。

話しかけられるのが嫌だから、店員さんの気配を感じたらサッと移動する。

ときにはわざとイヤホンをしたまま店内を見てみる。

(本当にごめんなさい)

 

店員さんだって仕事なのだから、仕方ないことはわかっているんです。

でもやっぱり、話しかけられるのが嫌なんです…。

どうして苦手なのか。

それは単純に「会話が苦手だから」と思っていました。

今まではここで思考が止まっていたのですが、

じゃあなんで会話が苦手なんだろう?

とふと疑問に思ったんです。

お店での苦手なシーンを例にして、深堀りしてみようと思います。

 

苦手シーン①


「よかったら試着してみませんか?^^」

 

-私の頭の中-

断ったらノリ悪いやつみたいに思われそうで嫌だ…

よかったら、と譲歩してくれてる優しさを無下にするなんてひどいよね…

店員さんがニコニコしてくれているから私もニコニコしなきゃ空気を壊す…

試着まで持っていけばあとは買ってくれるだろうと思ってるよなぁ…

 

「あはぁ、じゃあ、試着してみます~^^;;」


苦手シーン②


「このトップスにあのパンツを合わせたらかわいいですよ!持ってきますね!」

「しかも一緒に買うと今なら10%OFFなんです!」

 

-私の頭の中-

かわいい~!って言わなきゃ空気が悪くなるな…

わざわざ持ってきてくれたのに正直に興味ないって言ったら失礼だよな…

パンツも一緒に買ってほしいんだろうなぁ…断ったらチッて思うよなぁ…

10%OFFなんです!のあとに「だから買うよね?」って心の声が聞こえたよ…

 

「か、かわいいですね~^^;;じゃあそっちも買おうかな…。。」

 


どちらのシーンでも頭の中に共通しているのは、
私が「私の行動によって場の空気を悪くするのを恐れている」ことです。

そして空気を乱さないために、シーンがスムーズに続くような返答をしてしまう。

たとえ自分が嫌だと思っていても、相手が期待している行動を優先してしまうんです。

 

そりゃあ会話することが嫌にもなりますよね。

会話をすると、自分のしたくないことばかりすることになるんですから…。

「相手の期待に応えなきゃ」という強迫観念のせいで、どんどん私の気持ち、意見、個性が潰れていきます。

 

会社でひたすら愛想笑いをしている自分だってそうです。

本当はこう思っているのに、言えない。言ったら会議の進行が止まるから。

ニコニコしていないと態度の悪い奴、と思わせてしまうから。


自分を消してでも相手に応えろって、誰が言ったの?

会話が苦手、の根幹にあったのは「相手の期待に応えなきゃ」という強迫観念でした。

 

空気を読むことはコミュニケーションにおいて大切なことです。

何年か前には、KY(空気読めない)という言葉も流行ったくらいです。

でも、自分を苦しめて自分を消してまで空気を読む意味はあるのでしょうか?

それだからコミュニケーションに障害が出てしまうんですよね。

あっというまに私のようなコミュ障の誕生!

ほら、悪影響が出まくりです。

 

だからといって、自分の思うようになんでも言ってしまえばいいという話でもありません。

この境界線って難しいですね…。

器用な人は、言い方なんかで自分の主張と場の空気を調整できたりするんでしょうか?

 

そもそもどうしてこんな強迫観念を持つようになったんだろう。

自分を消してでも相手に応えろなんて、誰かに言われたわけでもないのに。

親の期待に応えたいだとか、育ってきた環境の中でいつのまにか持っていたのかな。

なんて言っても過去は変えられないので、じゃあどうするかを考えたほうがいいですよね。


やじるしを自分じゃなく相手に向ける

Twitterで、たっつんさんのとあるツイートを拝見しました。

 


人見知りを克服する方法として、「意識のやじるしを相手に向ける」。

人見知りしている方の絵を見たとき、あっこれ私だなぁ…!と感じました。

 

そこで思ったのが、「相手の期待に応えなきゃ」という思いからくる行動は、相手を思っての行動のように見えて、実は自分を守るための行動なんじゃないか?ということ。

相手の期待に応えたいのは、期待に反する行動をして相手に嫌われたくないから。

相手に嫌われて、自分が傷つくのが怖いから。

 

よく恋愛論なんかでも見かけますよね。

Q.好きな人には好かれないのに、ただの友達だと思っていた人から好かれるのはなぜ?
A.好きな人には本心を出せないが、友達の前では自然体でいるから。

 

本心を出さないのは、良くも悪くも「無難」なんです。

嫌われるほどの個性もないけど、好かれるほどの個性もないということ。

それって、自分にとってプラスになるんでしょうか…?

 

 

最後になりますが、アパレル店員さんを悪者のように言ってしまって本当にごめんなさい。

悪いのは傷つかないように必死になって、勝手な思い込みをしていた私です。

 

 

もっと自分を解放してあげることが、生きやすくなる秘訣なのかな。

自分歴26年なのにまだまだうまく運転できていないなぁと、日々感じます。